急速な衰退・新しい風・進民謡
勇童会は民謡教室を通し民謡の“すばらしさ”や“楽しさ”を広めています。しかし、それだけでは日本古来から受け継がれてきた日本民謡を急激な衰退から守ることは難しいです。
現在、日本は高齢化社会と言われ、民謡がとても人気だった時代を生きた人達の社会とも言い換えることも出来ます。このままでは日本民謡が消え去るのは目に見えています。
今、私達に出来ること、それは今を生き、これからを生きる若い世代に民謡の良さ、楽しさ、素晴らしさを伝え、広めていく事だと思います。その為には地域社会と密接に関わり、多くの人に民謡を知る機会を与え、民謡が聞こえてしまう、つい歌ってしまう、そんな環境作りが必要だと考えます。民謡を知る私達一人一人が行動を起こさなければなりません。現状維持、実は衰退への一途を辿っています。そうならない為には、現代社会を生きる人に合わせた民謡に“進化”しなければならいと思います。正に“進民謡”がこれから民謡を生き残らせる鍵ではないでしょうか。
新時代の人々とどう関わるべきか
近年、急激な通信技術の進歩に伴い、多くのメディアで革新が起こりました。これは、情報を広範囲に且つ素早く広められることを意味します。昨日通用したことが今日は通用しない、今日通用したことが明日通用するか分からない、そんな厳しい状況をより顕著に現れてしまう時代に突入してしまったのです。また、通信が物理的境界を超えたことでローカル(地域)からグローバル(世界)に目を向けることが増え、目の前にある大切な、大事な“何か”を見落としがちにさせてしまっているのでは、と恐れを感じています。
日本民謡はその勢いに追いつけて行けず、正に“何か”の仲間入りになっているのだと思います。その問題は現状維持にあると思います。前までは教室を開くだけで良かったのですが、今は通用しません。この問題を打開するには変化に対応した進化が必要だと思うのです。若い世代に民謡を伝えるにはどうすべきか、どの様に情報を配信していくべきか、私達民謡の指導者に問われています。
勇童会
大橋 勇童
大橋 勢泰